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あるバイトの気まぐれ樹木紹介(ヤエザクラ編)

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娘の保育園の送り迎えをしている道中、ヤエザクラが咲いているのを見つけた。
毎日通る道なのに何故今頃見つけたのかと言うと、写真のように、雑草の蔓が被さっているので見つけにくくなっており、ひっそりと咲いていたからである。

ヤエザクラというのは、「ヤエザクラ」という品種がある訳ではなく、八重に咲くサクラのことを総称してそう呼ぶ。
その始まりは、オオシマザクラやヤマザクラ等の雑種から誕生したようである。
八重咲きについて詳しいことは、このブログの番外編①を参照にしていただきたい。

ヤエザクラにも種類が沢山あるが、中でも珍しいものを紹介する。
「御衣黄(ギョイコウ)」という品種のヤエザクラがあるのだが、これは花弁が緑色なのである。花が緑色というのは、なかなかに珍しいのではなかろうか。

緑色の正体はもちろん葉緑素だ。ギョイコウの花弁の裏側には、なんと気孔もある。
これでは、花ではなくほぼ葉じゃあないか。

しかし、植物が咲かせる花の花弁は、元々葉から派生したものであるため、花=葉と言っても間違ってはいないのである。
ギョイコウは、花=葉であると言うことを分かりやすく我々に教えてくれているのだ。

ソメイヨシノが終わって、なんだか寂しいなぁ…と思っているところにヤエザクラが咲き始めるのは、自然界の粋な計らいだろうか。
春は美しい花たちが咲き乱れ、新年度を応援してくれる。
例えばアメリカ等であれば、新学期は9月であるため、サクラ等咲くはずも無い。
日本に生まれて良かったと、改めて感じるのだった。

fuuka